第21回吉井勇顕彰短歌大会・受賞作品
漂泊の歌人吉井勇の功績を顕彰するために開催している「吉井勇顕彰短歌大会」に、今年も北海道から沖縄まで全国各地から、一般の部105名・195首、学生の部357名・357首の投稿がありました。開館以来毎年恒例の短歌大会も、今年で21 回目を迎えました。たくさんのご投稿まことにありがとうございました。
受賞作品
一般の部
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吉井勇大賞 |
子供歌舞伎演じ終えたる幼き児化粧のままに綿菓子舐める |
和歌山県和歌山市 松田 容典 |
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吉井勇賞 |
亡き母を真似て赤蕪漬けてゐる妻の手赤くする冬の水 |
岐阜県岐阜市 後藤 進 |
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佳作 |
旋回するB29が長野市へきのふのやうに翁はかたる |
長野県須坂市 竹内 正 |
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真昼間の炎天の庭黒こげの紙片のような揚羽が過る
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埼玉県本庄市 白藤 巳玲 |
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投げて投げてつひに打たれし投手を責むるは当の本人のみぞ |
東京都文京区 遠藤 玲奈 |
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井上佳香賞 |
バスが出る前にじゃあなと帰る父片手を上げて背を見せたまま |
兵庫県南あわじ市 山田 恵子 |
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依光ゆかり賞 |
朝露のあがりし稲田にコンバイン動けば見る間に刈田拡がる |
高知県高岡郡 麻田 洸子 |
中高生の部
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吉井勇大賞 |
一グラムの重ささえない風の吹く秋にはひとつ落とし穴がある |
山口県山口大学教育学部附属光中学校一年 横道 玄 |
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吉井勇賞 |
配達時配る途中に野良猫の顔を見るためがんばる自分 |
高知県香北中学校一年 田中 凱也 |
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佳作 |
窓からはいつもの景色現われていつもと違うを探してみる |
高知県安田中学校二年 前田 紘綺 |
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夜空見てきれいに浮かぶ満月に皆で一言「デカくない？」 |
高知県安田中学校二年 山崎 悠史 |
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植物園空に近くてきれいだな緑の山はまるで天国 |
高知県鏡野中学校一年 玉城 幸之助 |
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井上佳香賞 |
目の前にいかがいるのに釣れないな近づいてくる五時のサイレン |
高知県羽根中学校二年 中島 希努 |
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依光ゆかり賞 |
腕の中伝わる重みは応援賞涙こらえて見上げた秋空 |
高知県香北中学校三年 北田 妃花 |
小学生の部
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吉井勇大賞 |
コスモスやすすきの葉っぱがゆれる頃山いちめんは紅茶のようだ |
高知県山田小学校五年 川村 奈緒 |
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吉井勇賞 |
ろくげんめつかれてねむい理科の授業キラキラひかる食塩ミョウバン |
高知県山田小学校五年 伊東 聖陽 |
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佳作 |
クリスマスだれかがいるぞサンタかなドアをあけたらおやがたってた |
高知県大宮田小学校六年 小松 朋生 |
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秋の昼はしりはばとびまくるくつの中から大りょうのすな |
高知県山田小学校五年 田上 東郷 |
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学校の休み時間は短いと思いはじめてはや五年経ち |
高知県山田小学校五年 大塚 桃也 |
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井上佳香賞 |
休み時間私のつかの間のお楽しみみんなで絵を書くいつも一緒の手 |
高知県大宮小学校六年 小松 愛結 |
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依光ゆかり賞 |
お正月みんなでくじを引きましたぼくは大吉神社を走る |
高知県山田小学校五年 西村 颯 |