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実施産後のケア及び子育て支援に関する調査結果
妊娠から子育てまで切れ目のないサービスの提供を目指し、地域の実情にあった産後ケアサービス、子育て支援サービスを検討するにあたり、産後の母親のニーズ及び子育て中の家庭のニーズを把握するため、産後ケア及び子育てに関する調査を実施。また、実施に当たり平成27年度に行った調査と調査項目を同様とし、調査結果の比較を行いました。
方法
対象は香美市在住の生後約2か月から1歳3か月の乳幼児(平成30年4月2日から令和元年5月1日生まれ)を持つ保護者です。
調査方法は、乳幼児健診会場及び郵送で配布し、郵送及び健診会場や保育所でも回収できることとしました。(150名に配布し、回収は90名で回収率60.0%)
期間は令和元年7月から8月です。
入力集計・解析は香美市健康介護課及び中央東福祉保健所にて実施しました。
1.属性
- 子どもの月齢
- 子どもの出産順位
- 母の年齢
- 母の仕事
- 家族構成
- 生後3か月までの栄養
- 産後の保健師の家庭訪問
- 地区担当保健師について
- 子育て世代包括支援センターすこやかについて
2.産後2か月までのことについて
- 育児は順調でしたか
- 困ったことはありましたか
- 困りごとなどを相談する相手はいましたか
- 体調は良かったですか
- お産から産後2か月までに受診・利用したものについて
- 「ママのサポートルーム」について
- お産から産後2か月までの産後ショートステイおよび産後ホームヘルプサービスの利用について
3.現在の状況について
- 保育所への入所状況
- 子育てについて知りたいこと
- 妊娠出産子育てについて相談できる相手がいますか
- 今までに香美市内で実施している子育てサービスを利用したことがありますか
- 4で「全く利用していない」方の利用していない理由
4.サービスなどの利用についてのお考え
香美市で、機会があれば参加・利用するサービスについて
5.その他
困りごと有無・内容と出生順位の関係
平成27年調査との比較
- 属性
- 産後2か月までのことについて
- 現在の状況について
今後の取り組みに向けて
平成27年の調査以降、新しい事業の開始や助産師の雇用、相談窓口の明確化や担当保健師の紹介等さまざまな取り組みを行いました。その結果、産後すぐのサービスの利用の増加や、担当保健師や助産師への相談の増加など、一定の成果が見られているものもあります。しかし、産後母親が心身の疲れのあるまま育児をしており、さまざまな不安や困りごとを抱えていることが今回の調査でもわかりました。
子どもの年齢が低いということもあると思いますが、地域での集まりには参加が少ないという結果も出ており、地域との繋がりづくりも重要であると考えます。
今後は、母子健康手帳交付時の担当保健師面接や担当保健師・子育て世代包括支援センター紹介カードの配布、助産師による専門性を生かした相談体制の充実などに継続して取り組むとともに、特に不安の強い第1子の妊産婦への支援のさらなる強化、産後ケア事業の拡大、思春期保健事業の充実に努めるほか、赤ちゃんすこやか訪問員をはじめ子育てサークル等地域との繋がりづくりや関係機関との連携も密にし、妊娠期から子育て期にわたる切れ目ない支援体制の整備にさらに取り組んでいきたいと考えます。