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食品工場及び業務用厨房設備等における一酸化炭素中毒事故に注意

印刷用ページを表示する更新日:2020年10月1日更新

飲食店や食品工場などでガス機器を使われている皆様へ

 近年、食品工場及び業務用厨房施設等において、ガスの消費設備による一酸化炭素中毒事故が発生しています。これらの事故の多くは、機器の経年劣化や換気が不十分なため、消費設備が不完全燃焼を起こし、一酸化炭素が発生したものです。
 食品工場及び業務用厨房施設等において、ひとたび一酸化炭素中毒が発生した場合、多くの人を巻き込み、甚大な事故を及ぼす可能性があることから、ガス消費設備の所有者及び使用者は下記を参考に類似の事故防止にご協力いただきますようお願いします。

1 ガス消費設備の使用中は必ず換気(給気及び排気の両方)を行うこと。

2 ガス消費設備の使用者及び管理者は、使用開始時及び使用終了時に当該設備の異常の有無を点検すること。また、異常のあるときは、当該設備の使用中止等の危険を防止する措置を講じること。

3 ガス消費設備及び換気設備は、その使用に際して取扱説明書を十分に読み、適切に使用するとともに、設備の作動状況の確認、ほこりや汚れの除去、フィルターの清掃等、換気不良やガスの不完全燃焼を防ぐための日常管理を行うこと。また、長時間使用していなかったガス機器を使用する場合には、ガス漏れやガスの臭いがないか、ガス器具に損傷がないか、汚れがたまっていないか確認を行った上で機器の使用を行うこと。

4 排気ガス中に含まれる油脂等を有効に除去するために、排気取入口に設置されるグリス除去装置(グリスフィルター)や、悪臭防止のために排気ダクト内に設置される脱臭フィルター等の定期的な清掃又は交換を実施すること。

5 万一の不完全燃焼に備えて業務用換気警報器の設置を検討すること。

  

過去に発生した事故事例

【事例1】
 ラーメン屋の厨房において、業務用コンロで調理を行っていた従業員1名が当該機器の不完全燃焼により発生した一酸化炭素を吸引し、中毒となった。
 原因は、業務用コンロの脚が切られて床に設置されていることで、バーナー下部からの給気が妨げられていたこと。また、使用最大寸法より大きな鍋を使用し、鍋底が変形し、コンロとの間隔が狭く、二次給気が妨げられたことによる空気不足と推定。

【事例2】
 飲食店で業務用コンロの不良により不完全燃焼を起こしていたことに加え、換気設備が故障していたため、厨房にいた2名が一酸化炭素中毒となり、緊急搬送されたもの。
 原因は、厨房内の換気設備を稼働させない状態で、燃焼不良の業務用コンロを使用したため、発生した一酸化炭素が厨房内に充満し、一酸化炭素中毒に至ったものと推定。

【事例3】
 ベーカリーにおいて、2台ある換気扇を稼働させず、窓も締め切った状態で業務用パンオーブン2台を使用して作業中の従業員7名が一酸化炭素中毒となったもの。
 原因は、換気扇を稼働させず、窓を締め切った状態で業務用オーブンを使用したことにより、不完全燃焼により一酸化炭素濃度が高まり、一酸化炭素中毒に至ったものと推定。

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